2025年3月28日、中小企業庁より中小企業実態基本調査(令和5年度決算実績)速報が公表されました。中小企業全体ではコスト改善での利益確保が進み、財務的に安定性が向上している様子です。
中小企業実態基本調査は年1回実施される中小企業の財務・経営情報を把握する調査です。
調査は日本標準産業分類に基づき、約11万社を対象としています(有効回答率は41.1)
なお、今回は速報ですが、毎年7月ごろに確報が出ます。
調査結果を参考に経営指標などを算出するときは、確報まで待ってから行っています。いうほど大きくは変わりませんが。
さて、速報値のトピックですが、今や経営者の重要トピックである労働市場、従業員数の増減から見てみましょう。
従業者数については、宿泊・飲食サービス業の減少が大きくなっています。他に減少が目立つところは製造業と建設業。
逆に大きく増えている業種は、情報通信業と学術研究・専門技術サービス業と他のサービス業の3業種です。
減っている宿泊・飲食サービスの従業員数ですが、その内実は飲食サービスだけの減少で、従業員数自体も大きいところ、当該業種全体の数値を押し下げています。
ちなみに飲食サービスは前年から12%、約30万人の減少となっています。
飲食や製造は労働者からあまり好まれていない職場のようですね。
産業別の構成比で見ると、飲食から他のサービスに移動した感じがします。
損益状況に目を向けると、売上は横ばいから若干減少、利益はプラスの減収増益状況のようです。人員は少し減らしてますね。
1企業あたりの経常利益でいうと、売上規模と比べ情報通信業が儲かっているように見えます。運輸・郵便業の増加も目立ちますね。おそらく価格転嫁の値上げが行き渡っているのではと想像します。
直近の調査データを見るに、中小企業全体ではコスト改善での利益確保が進み、財務的に安定性が向上している様子です。
ただ、令和6年度になってから円安と人件費増の進みが早くなりましたので、「ナウ」の状況はこれほど良いデータではないかもしれませんね。
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