事業再生コンサルが注目した補助金等中小企業関連情報の今回は「平成30年7月豪雨により被災した中小企業・小規模事業者に対する支援策」に関するニュースです。
平成30年7月における豪雨により被災された中小企業・小規模事業者に対し、現在下記5つの支援策が実施されています。
1.特別相談窓口の設置
[窓口]日本政策金融公庫、商工組合中央金庫、信用保証協会、商工会議所、商工会連合会、中小企業団体中央会及びよろず支援拠点、並びに全国商店街振興組合連合会、中小企業基盤整備機構中部本部、同機構近畿本部、同機構中国本部、同機構四国本部、同機構九州本部、中部経済産業局、近畿経済産業局、中国経済産業局、四国経済産業局及び九州経済産業局
2.災害復旧貸付の実施
日本政策金融公庫及び商工組合中央金庫が運転資金又は設備資金を融資する災害復旧貸付を実施
3.セーフティネット保証 4 号の適用
今般の災害の影響により売上高等が減少している中小企業・小規模事業者を対象に、各県の信用保証協会が一般保証とは別枠の限度額で融資額の100%を保証するセーフティネット保証4号を適用します。
4.既往債務の返済条件等の対応
日本政策金融公庫、商工組合中央金庫及び信用保証協会に対して、返済猶予等の既往債務の条件変更、貸出手続きの迅速化及び担保徴求の弾力化などについて、今般の災害により被害を受けた中小企業・小規模事業者の実情に応じて対応するよう要請
5.小規模企業共済災害時貸付の適用
被害を受けた小規模企業共済契約者に対し、中小企業基盤整備機構が原則として即日で低利で融資を行う災害時貸付を適用
被災されて資金繰り等に不安があるかたは、まずは最寄りの政策金融公庫に相談に行かれるとよろしいかと思います。相談窓口となっていますし、その後の融資等の相談もできますので、話が早いと思います。
また、支援措置が行き渡るよう、以下のとおり施策がきめ細かく拡充されています。
1.支援・相談体制の整備、拡充
(1)中小企業庁による現地巡回相談
既に設置した特別相談窓口に加えて、中小企業庁次長以下、現地に職員を派遣、常駐化する。更に、中小企業庁長官以下の中小企業庁幹部が、災害救助法適用地域をはじめとする被災地域を訪問し、現場の被災中小企業者等の声を聞き、抱える課題を把握した上で、被災事業者の支援向けの政策メニューを作成する。
(2)各種支援機関による被災事業者の課題に特化した専門家派遣
被災中小企業の抱える課題に特化した支援を行えるよう、よろず支援拠点、地域のプラットフォーム、中小企業再生支援協議会などの支援機関を通じて、専門家が被災中小企業者に対して、被災事業者の個別の置かれている状況を踏まえて、既往債務負担の調整、販路開拓、事業再建プラン作成などを支援する。
2.金融支援措置の拡充
(1)日本政策金融公庫、商工中金、信用保証協会による「資金繰り支援現地相談会」の開催
災害復旧貸付やセーフティネット保証 4 号などの資金繰り支援が、被災地域の隅々まで行き渡るようにするため、日本政策金融公庫、商工中金、信用保証協会が、地域の商工団体と連携し、来店が困難な被災中小企業等を対象に現地相談会を実施し、資金繰りに関しての具体的な相談、アドバイスを行う。
(2)被災既往債務の返済条件緩和等の対応強化
7月6日に、各県の日本政策金融公庫、商工組合中央金庫及び信用保証協会に対して、返済猶予等の既往債務の条件変更、貸出手続きの迅速化及び担保徴求の弾力化に関する要請を行ったところであるが、近日の特別相談窓口への相談のうち、資金繰り関連が4割を占めており、依然として中小企業・小規模事業者の不安が払しょくされていないことを踏まえ、改めて要請を行う。
(3)小規模企業共済契約者に対する貸付の拡充
被災した小規模企業共済の契約者に対して、特例災害時貸付を新たに措置し、掛け金納付総額の 7~9 割の額(ただし、上限 2000 万円)まで、無利子の融資を実施する。
3.その他の支援措置
(1)親事業者に対する下請中小企業者等への配慮要請
特に経営基盤の弱い中小企業者等への影響を最小限とするため、下請事業者に一方的に負担を押しつけることのないよう、また下請事業者が事業再開する場合にできる限り従来の取引関係を継続するよう、全国約 900 団体を通じて親事業者へ要請を行う。
(2)補助事業等の執行手続における柔軟な対応
平成 29 年度補正予算、及び平成 30 年度当初予算(例.小規模事業者持続化補助金、ものづくり補助金等)について、補助の対象となる事業期間の長期化、必要書面の提出期限の延長など、予算の執行手続において柔軟な対応を行う。
(3)広報・情報提供(ガイドブックの発行、配布)
被災中小企業者等が活用可能な支援措置に関する情報を盛り込んだガイドブックを発行、配布する。また、中小企業庁HP等を通じて引き続き情報提供を行う。
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