飲食店の倒産が増えているとのニュースが出ていますね。
ネタ元である帝国データさんの資料を拝見しますと、24年の1-9月で650件あり、過去最多の20年(780件)を上回るペースとのこと。
内訳的には酒場、ビヤホールが全体の1/4で160件、続いて中華屋さんが117件と全体の18%、他西洋料理店(90件)、バー・キャバレー・ナイトクラブ(70件)、日本料理店(53件)、その他飲食店(46件)、喫茶店(44件)、一般食堂(36件)、そばうどん(16件)、すし(16件)、最後は料亭(2件)で650件。
帝国さんの見解では食材や光熱費の高騰、賃上げなどで収益圧迫されており価格転嫁も進んでいないから、ということですがはたしてどうでしょう?
倒産件数の推移を見ると、コロナ前2019年から過去10年の平均が648件なんですよね。
たしかにそれと比べれば多いといえば多いのですが、実はここ3年の倒産件数が平均596件と平均より少なかったんです。
21年は569件、22年は452件、そこから増加した2023年は768件ですから、本来淘汰されるべき店舗がコロナ融資のおかげで生き残りこれが潰れる、という流れが昨年に引き続き起きているように見えます。
図出典:帝国データバンク
ついては、コロナ関連倒産が昨年同様に今年も起きている、というのが正しい理解で、そこに仕入コスト等の上昇がこれを追い打ち加速させている感じでしょうか。
650件やそこらは年間に倒産することから考えてもその振り戻しで800件くらい倒産しても不思議ではないとも言えます。直近の外食産業自体はなかなか好調に推移していますし、あまり過度に心配する必要はないでしょう。
中小企業経営者の悩みに寄り添った事業再生・再成長支援
池田ビジネスコンサルティング
前の記事◀横領しにくい仕組みを作ろう