10日、平成25年のサポイン事業提案に関する相談会開催のニュースがありました。サポインはサポーティング・インダストリーの略とのことです。日本語で言うと戦略的基盤技術高度化支援事業だそうです。なぜ英語に訳した上で更に略さねばならないか、は不明です。
→関東経産局ニュース記事
で、なにを支援してくれている事業かというと、
「鋳 造、鍛造、切削加工、めっき等の22分野技術の向上につながる研究開発からその試作までの取組を応援します。 特に、複数の中小企業、最終製品製造業者や大学、公設試験研究機関等が協力した研究開発であって、この事業の成果を利用した製品の事業化についての売上見
込みやスケジュールが明らかとなっている提案を支援いたします。※この事業の対象は、「中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律」(以下「法」 という。)に基づく認定を受けた研究開発です。 」とのこと。
支援内容は一般型と小規模型に分かれていて、
一般型は4500万円、小規模型は2300万円までの開発費を支援するそう。
要は開発費補助金出す、ということですね。
アベノミクスのプラスの影響全くない、というかむしろ落ち込んでいる中小製造業さんは、開発費を出す財務的余裕がないところが多いです。とはいえ、開発投資をしなければ将来自社のクビを占めることになるのは明白なので、なんとか開発費はこさえたい。そういう切実な願いに応えてくれる補助金、のような気がします。
でも申請手続きがかなり大変。。
この申請のためには、
まず、「中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律に基づく特定研究開発等計画の認定」を受けなければなりません。
これはなんだというと、
「中 小企業のものづくり基盤技術の高度化を支援することにより、我が国製造業の国際競争力の強化及び新たな事業の創出を図ることを目的とした「中小ものづくり 高度化法」が平成18年4月19日に施行されました。中小企業者は、単独又は共同で、特定ものづくり基盤技術に関する研究開発及びその成果の利用に関する 計画(特定研究開発等計画)を作成し、中小ものづくり
高度化法の規定に基づき、経済産業局長の認定を受けることにより、戦略的基盤技術高度化支援事業、中小企業金融公庫による低利融資、中小企業信用保険法の 特例、特許料等の特例等の支援措置を受けることができます。」
というやつ。
申請は3つのステップに分かれていて、
STEP1 「技術指針」:技術指針を確認し、合致する分野を特定する。
STEP2 「認定申請」:特定研究開発等計画に係る認定申請を行う。
STEP3 「委託費提案」:戦略的基盤技術高度化支援事業に提案する。
・・・そろそろ辛い感じですよね。
ちなみに私は相当イライラしました。「で、どーすればいいんだ!?」と。
申請が面倒過ぎます。
ちなみにマンガ版もあります→マンガPDF
これはよくできたマンガで、「面倒だからいいや」と理解させるのが早く、一読の価値ありです。
ま あ、それなりの金額を補助いただくわけですから、仕方がない部分はあるのかもしれませんが、人員ピチピチでやっている、そもそもそういう資料作ったりとい う人材のいない中小製造業(おそらく大半がそうでしょう)にとっては、あまりにもチャレンジング過ぎる申請手続きです。
そもそも施策開発費補助金をお願いする申請にこんなに手間暇かけさせてどうするんでしょう?
本当に中小ものづくりをどうにかしたいのだったら、ヒアリングにより内容スクリーニングした上で、書類は役所の担当が全部作るくらいの制度にすればいいのにと思ったりもする今日この頃です。
池田
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