2019年5月29日より3日間、東京有明のビッグサイト及び青海臨時展示場にて開催された総務・人事・経理 ワールド2019に伺ってきました。
内容的には、
オフィス セキュリティEXPO
オフィス防災 EXPO
省エネ・節電 EXPO
オフィスサービス EXPO
HR EXPO
働き方改革 EXPO
会計・財務 EXPO
福利厚生 EXPO
の計8分野にわたる展示会です。
展示の領域が幅広いからか、皆さん関心高く、初日のお昼ごろに伺ったのですが、すでにかなりの人出でした。
全体としてはITにからんだサービスの展示が多い印象です。
働き方改革はRPAツールの紹介が中心ですし、オフィス系もセキュリティシステムの展示がメインでした。
HRや福利厚生もITをからめたサービス提案ばかりですし、会計は言わずもがな。
ITがからまないところは防災用の非常食とトイレくらいでしょうか。
最近のどの分野もITを活用したサービスが展示の多くを占めてきています。それを見ても、IT活用していない製品やサービスは時代に取り残されるのかもしれません。
直接的にITを使っていなくとも、製造の工程で活用していたり、どの部分もITを介さないという製品やサービスは効率性や利便性で、そうであるものに負けてしまう可能性は否めません。
個別で見てまいりますと、オフィスセキュリティについて、入退出管理ができるドアロック製品が目立ちました。なかでは、CMでよく見る「アケルン」が注目されていました。
オフィス防災については、それなりに大きいスペースが割り当てられていたものの、秋ブースが目立ちました。内容的にも非常食や非常トイレの展示ばかりの印象で、目新しさはあまりありません。
省エネ節電関連の展示は比較的小さいスペースでこじんまりと行われていました。
内容的にも小型蓄電池や大型扇風機の展示が目立つくらいで、内容的にも薄く、展示会全体のなかでは、注目度はかなり低いようでした。
オフィスサービスについては、出張業務サポートや車両管理が中心の展示でした。内容的には位置把握システムや出張事務処理のRPAのによる効率化など、IT関連のサービスが主体です。大手企業が自社の総務業務をIT活用により効率化したシステムを、もったいないから外にも売っている、という流れのようです。あとは飲食系のコーヒースタンドなどのサービスでしたが、来場皆さんにはあまり関心がないようでした。
働き方改革については、大きなスペースが割り振られており、本展示会の中心的な位置づけのように感じます。実際、空きスペースは無く、来場者も多く活気がありました。
内容的には、AI・RPAツールを活用したサービス紹介が多く、また、テレワークやテレビ会議システムなど、オフィスに集まるという働き方を変えるためのツールやシステムの紹介が目立ちます。
働きやすいオフィス環境づくりというモノベースでもコクヨやオカムラは広いブースを出していました。ただ注目度としては客もまばらでイマイチなぱっとしない雰囲気でした。やはりIT活用のサービスのほうが注目されていましたね。
以上が青海臨時展示場で行われていた展示会です。
次にビッグサイトの西展示棟で開催された展示会内容について記載します。
HR EXPOは、人事労務・教育・採用に関する展示会です。
こちらもネットを使った採用や教育システム、また人事評価のシステム、出退勤管理システムなど、ITを活用したサービス紹介が主となっていました。
労務系だからかと思いますが、社労士事務所さんのブースが出ていたのは驚きました。
士業のみなさんがこういった展示会に出展されることはあまりありません。社労士さんについては、労務ビジネスに社労士という立場から積極的に展開していくことを目指されているように思えます。
サービス的には採用難の昨今、採用関連のサービスに多くの注目が向かっていたようjに感じます。
福利厚生については、健康経営というお題目でスポーツ施設や飲食系の出展がありました。耳慣れない言葉だったので調べてみますと、
「健康経営」とは、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することです。経済産業省では、健康経営に係る各種顕彰制度として、平成26年度から「健康経営銘柄」の選定を行っており、平成28年度には「健康経営優良法人認定制度」を創設し、従業員や求職者、関係企業や金融機関などから「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる企業」として社会的に評価を受けることができる環境を整備しています。
とのことで、経産省の施策ですね。
最後に会計・財務の展示会です。
交通費精算・承認稟議のシステムやら、請求書データ送付システム、エクセルデータの会計データ化、その他管理システムなどなど、会計処理の自動化や利便性向上を狙ったシステムの展示が多くみられました。システム以外の展示はほぼありませんでした。
たくさんのシステムが展示されていましたが、個別最適を狙ったものが大部分で、費用系もできれば債権管理もできる、稟議も行えるような全てがパッケージされたサービスが見当たりませんでした。
債権管理の自動化については、請求書発行のデータ化がキーポイントで、発行管理を担当者別に任せず、集中管理することで初めて実現できるものと思います。ACCESSでも十分実現可能・達成できそうですが、昨今、ACCESSを一般に利用されている会社が少なく、クラウドサービスを利用するほうがコスト面でも導入スピードでも優勢な気がいたします。
以上、総務人事経理ワールド2019の展示会レポートでした。
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