8月の末、31日に経産省の来年度概算要求が発表されました。
来年、国の予算がどのような分野に使われる予定かをチェックして、国の経済産業政策がどのような方向性になるかを理解しておきましょう。
経産省関連の30年概算要求額は1兆4198億円となっています。
29年と比較し、832億円の増加です。
どこにどのくらい使われそうなのかというと、
予算額で並べるとこのような感じとなっています。
表にテーマ、とありますが、今回、経産省では以下5テーマ+1の計6点を概算要求のポイントとして掲げています。
1:Connected Industriesによる社会課題の解決・競争力強化
2:対外経済政策の展開
3:産業安全保障の抜本強化
4:中小企業等による地域未来投資の加速
5:環境・エネルギー制約の克服と投資拡大
+福島をはじめとする被災地の復興加速
予算規模でいうと、
5の環境エネルギーが一番多くて、8,137億、
次いで福島関連が1,733億、
その次は1のConnected Industriesほにゃららの851億で、
後は4:中小企業関連に773億、3:産業安全保障の強化237億、体外経済政策に187億、
とこのような順番になっています。
上の表でも明らかですが、エネルギー関連へ大きなお金が動きます。
概算要求額全体の7割近くがエネルギー関連ですね。
エネルギー関連は昨年も大きな予算割り振りを受けていたので、変わらず、というところかと思います。こちらでご飯を食べていた方はホッと一息ですね。
伸び率でいいますと、中小企業のIT活用拡大や人材不足対応への予算が、17億から32億とほぼ倍付けの急拡大となっています。
予算規模は大きくありませんが、注目ですね。
他、伸び率で目立つところは、データ利活用による生産性向上(68%増)でしょうか。
予算規模も704億円と大きく、金額でいうと300億円の増加となっています。
ここは大きなビジネスになってくるでしょうね。
こちら具体的には、自動走行やヘルスケア、スマートホーム、サプライチェーンの最適化(電子タグの活用)、AI開発、ロボット開発、スマートものづくり(IoTやロボット導入)、宇宙関連などがあげられています。
IT関連の企業さんにとっては、すごいチャンスだと思います。
なにせ市場に流れるお金が倍になりますので、ごく単純に言えば、取り分が倍になる算段です。
行政のシステムや高度なシステムなどは大企業の範疇なので、おいしいところは元請け大企業、となるでしょうが、中小企業のIT活用拡大などの対中小企業ビジネスについては、中小ベンチャー単体でも取れる、動ける分野かと思います。
予算が通れば、多種多様の補助金、助成金が出て来ると予想できます。
チャンスをものにするためには、日々の施策チェックをおすすめします。
池田
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