2025年3月4日、小規模事業者持続化補助金の第17回公募に関する公募要領が公開されました。小規模事業者の販促経費を補助するもので、補助上限額は50万円で補助率は2/3となっています。
応募締切は計画書については6月3日、申請については6月13日を予定されています。
持続化補助金は、販路開拓や業務効率化取組みでかかる経費を補助してくれるものになります。
小規模、と銘打たれているだけに対象は小規模事業者に限られます。
具体的には常時使用従業員の規模で線引きされていて、
・商業サービス業(宿泊業・娯楽業除く)5人以下
・サービス業のうち宿泊業・娯楽業 20人以下
・製造業その他 20人以下
となります。
また、会社や個人事業主、NPOのみが認められていて、お医者さんや社団、財団、社福などの法人は認められていません。
なお、資本が大きい会社の100%子会社や売上が15億超あるような会社もだめです。
(さらに詳細な対象外事業者は公募要領※でご確認の程)
※公募要領は事務局HPから→ https://r6.jizokukahojokin.info/#
補助上限額は50万円なのですが、インボイス特例対象の事業者さんは+50万円、賃上げ特例対象事業者さんは+150万円されます。
ちなみに補助率は2/3と手厚いです。
補助の対象となる経費については、次の8つになります。
①機械装置等費
②広報費
③ウェブサイト関連費
④展示会等出展費(オンラインによる展示会・商談会等を含む)
⑤旅費
⑥新商品開発費
⑦借料
⑧委託・外注費
昔は自社HPを作成する費用に充ててたことが多かったですね。
最近はいろいろ手軽なウェブサイトサービスが増えてますし、高額なオリジナルを作る必要性も薄くなってきたのかもしれません。
また、今ではウェブサイトのみでの申請はできなくなっていますし、認められ額も補助申請額の1/4までとされています。50万円の補助を受けるとすると75万円の費用ですので、その場合は19万弱になります。となると外注するにしてもかなり安くやってもらえるところでないとだめですね。
そんなわけで、販促面では展示会出展が一番の使いみちかと思います。
他は業務効率化、生産性向上取組みのための設備費用ですかね。
申請にあたっては「経営計画」が必要で、これを商工会や商工会議所のアドバイスを受けながら作成しなければなりません。
この経営計画で計画した施策(設備導入だとか展示会出展だとか)への補助になります。
この「経営計画」の作成がちょっと面倒なんですよね。実際に面と向かうことになるのは、商工会議所から嘱託された中小企業診断士さんなんですけど、厳しい人に当たると何度も修正したり、やり直しさせられたりで時間がかかる。(慣れてない事業者さんなら尚更)
公金なので厳しい目線も当然といえば当然なのですが、言ってもたかだか50万円の補助をもらうのに何十時間も掛けていたら、アルバイトでもしたほうが早いです(笑)
また、採択されても先にお金は出ない(かかった分を後から補助)ので、実施のためには、とりあえず当該必要資金の用意はしておかなければなりません。
あと、汎用性が高くて当該計画以外でも使えちゃいそうなもの(PCとか)もだめです。あくまで計画のためだけに使うモノ、使われる費用が前提となります。
ちなみに経営計画・補助事業計画は何を書けばいいかというと、
まず経営計画は、
1.企業概要
2.顧客ニーズと市場の動向
3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み
4.経営方針・目標と今後のプラン
の4つ。
次に補助事業計画は、補助事業の内容として以下3点ないし4点、
1.補助事業で行う事業名
2.販路開拓等(生産性向上)の取り組み内容
(3.業務効率化(生産性向上)の取り組み内容)
4.補助事業の効果
と経費明細と資金調達方法これを8ページ以内で書く感じです。
経費と調達の部分で各1枚つかうので、計画部分で6ページ程ですかね、作成することになります。
事業計画自体はやること、したいことなので作りやすいかと思いますが、経営計画のほうは分析が要るので、慣れていないともしかしたら時間がかかるかもしれませんね。
そんなちょっと手間と時間のかかりそうな申請ですが、ここのところ採択率が低くなっている悪いニュースもあります。
第1回が90%だったのに直近16回では37%まで落ちました。
指導を受けて計画作っても6割落ちるならちょっとなーと思いますね。憎まれ口をたたけば、ある意味何を指導してくれたの?的な。
ちょっとネガティブ面ばかりになりましたが、とはいえ使えるものは使う、貰えるものは貰っておいたほうが良いことには違いありません。
応募締切は計画書については6月3日、申請については6月13日を予定されています。
また、毎度のgBizIDプライムアカウントが申請にあたり必要となりますので、申請を検討しているが取得がまだ、というかたは早めに取っておきましょう。
事業再生、M&A、資金調達他経営コンサルティング
中小企業経営者と「ともに歩む」
池田ビジネスコンサルティング