売上とか原価とか利益とか、損益上の数値がある一方、上記のように「いくらお金が儲かった」か、という現金収支の観点もあるわけです。
カタカナで言えばキャッシュフローですね。
つまりは、現金がいくら増えたか減ったか、残ったか、という見方です。
会社を倒産させないためには、こちらの観点で経営を捉える必要があります。
極端に言えば、黒字であろうとなかろうと、お金が増えていればOK。
というのも、会社が倒産する、潰れるというのは、直接的には「お金」が無くなるからなんですね。赤字だから倒産するわけではないのです。
お金が無くなると給料も払えないし、家賃も払えない。物を作るための材料も仕入られないし、買掛けの支払もできなくなる。事業が成り立たなくなり、事業停止状態に陥ります。これが「潰れた」状態。
お金を借りても、お金は増えます。借りてくるんですから当然ですよね。
なので足りなければ借りる、という手段もあります。
銀行さんが貸してくれるのであれば。
しかし、実際のところ、本当にお金が必要になってから(つまりは資金不足が明らかになり、てんやわんやの状態)では、銀行さんは貸してくれません。
そもそも銀行の融資は最低でも1~2カ月の審査期間が必要ですし、晴れの日に傘を貸し、雨の日には傘を貸さないのが銀行です。となると、他に資金不足を解消する手段がないと会社は残念ながら潰れます。
ですが、早め早めに情報を収集し、問題をきちんと把握しておけば、何がしかの手立てを打ち、倒産を回避することもできます。
また、傷は浅ければ浅いほどそこからの回復は早いです。
早期発見・早期治療が何より一番の治療法です。
会社も同じ。
キャッシュフローに注目し、簡単には潰れない、強い会社を作っていきましょう!
池田輝之
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